日本近代文学の作品紹介
www.youtube.com 中原中也さんの"わが半生"を朗読しました。この詩の主題は己の死です。私なりに読み解いてみましたので、よろしければ最後までお付き合いください。 私は随分と苦労してきたように思うが、果たしてその苦労にどれほどの価値があったのかなん…
www.youtube.com 中原中也さんの名詩、"湖上"を朗読しました。中也さんがこの詩を書かれたのが昭和五年なので、長谷川泰子さんはもう中也さんの腕の中にはいません。そして小林秀雄さんの傍にもいないのです。演出家との子供を身籠った泰子さんに対して中也…
www.youtube.com 中原中也さんの"帰郷"を朗読しました。この詩を丁寧に読み解いて文章にすることが、何だか不思議としたくない心向きにあります。私がここであれこれと解説するよりは「お前は何をしてきたのだと……」の一節について、読み手が胸に手をあてて…
中原中也さんの詩集、山羊の歌から"少年時"を紹介します。この詩は中也さんの少年の頃を書いています。ただ真っ直ぐにそうではなく、詩の中に長谷川泰子さんと別れた後の様子が表現されているのではないかと感じているのです。 始まりの"あをぐろい石"とは木…
www.youtube.com 詩集在りし日の歌より"米子"を朗読しました。中原中也さんの詩はどれも悲しみの成分を多く含んでいて、自然と胸の奥からこみ上げてくるような涙が流れる時があるのです。 勿論、大切な詩集を汚さないようにはしていますが、毎日少しずつ何ら…
www.youtube.com 中原中也さんの"妹よ"を朗読しました。一人で詩集を開いて朗読する時はこのように解釈を文字に起こさないので、普段の頭の中では散らかっているのかもしれません。なのでブログを通して書き起こしていく時間が私は好きです。拙い解説となり…
www.youtube.com 名前のない夜に月明かりはなく、白熱灯の明かりが部屋の全体を暖色に染めていました。中也さんの詩集を読みながら思うことは、私はこんなにも強く夭折の天才詩人中原中也に会いたいと願っているのに、私の想いはこの先もずっと届くことはな…
www.youtube.com 中原中也さんの詩集"山羊の歌"より『都会の夏の夜』を朗読しました。「月は空にメダルように」と印象的な書き出しで始まるこの詩は東京が舞台となっています。拙い解説になりますがどうぞ最後までお付き合いくださいませ。 最初に中也さんが…
www.youtube.com 中原中也さんの"サーカス"を朗読しました。この詩は暗唱できますのでよく車の運転等をしながら口ずさんでいます。サーカスは心地良い七五調のリズムと独特のオノマトペが特徴的な詩です。それでは私なりに読み解いていきますので、どうぞ最…
www.youtube.com 中原中也さんの"冬の長門峡"を朗読しました。中也さんの長男が結核で亡くなられた後しばらくして、中也さんは"文也の一生"を綴り、それと同じ筆で冬の長門峡も書かれました。 一見して部屋から映る自然の美しさを描いているようですが、中也…
高村光太郎さんの"深夜の雪"を紹介します。 "ただ二人手を取って、声のないこの世の中の深い心に耳を傾け、流れ渡る時間の姿を見つめ……"と、深夜の雪のこの一節は本当に圧巻の一言に尽きます。光太郎さんは智恵子さんの全てを受け入れているからこのような美…
高村光太郎さんの"値ひがたき智恵子"を紹介します。智恵子さんと私は共通する精神疾患を持っています。それを当時は精神分裂症(現在は統合失調症)といいました。故にこの詩の中の智恵子さんの症状を私はとてもよく理解できます(私の精神疾患については『…
www.youtube.com 中原中也さんの"冬の夜"を朗読しました。この詩の内容は私にとって覚えのある感情でした。私の場合はそれが女ではなかったのですが、それが姿を消してしまうと普段聴こえてこない木材の軋む音や、窓の外の風鳴り音だったりが急に大きな音を…
高村光太郎さんの智恵子抄より"人に"を紹介します。智恵子抄の中に『人に』という同じ題名の詩がありますが、こちらは冒頭の方です。光太郎さんと智恵子さんには共通する知り合いがいました。その縁で智恵子さんが光太郎さんのアトリエを訪れたのが初対面と…
www.youtube.com 中原中也さんの有名詩"月夜の浜辺"を朗読しました。近代詩を開いていく中で口語で書かれていると安心します。この詩が発表されたのは昭和12年のはじめですが、この詩が書かれたのはいつ頃なのでしょうか。恐らくは文也さんが亡くなられた後…
www.youtube.com 宮沢賢治さんの"星めぐりの歌"を朗読しました。宮沢さんの詩はどれも美しいです。この詩からは銀河鉄道の夜の場面が浮かんできました。NHKの番組で「ムジカ・ピッコリーノ」という音楽教育番組があるのですが、そこでもこの曲が歌われていて…
萩原朔太郎さんの詩集、月に吠えるより"天景"の紹介です。四輪(よんりん)ではなく四輪(しりん)と読み始めるのが大好きです。七五調でテンポが良く、読んでいるとなんだか気持ちがきゅっと締まります。その内に暗唱できそうですね。 詩の中にある"窓青き…
高村光太郎さんの"あなたはだんだんきれいになる"を紹介します。智恵子抄には光太郎さんの想いがいっぱいに詰まっています。女性の魅力というのはぺたぺたと塗られたクリームではなく、値段の高い着物や装飾品でもなく、その姿が自然であればあるほど魅力的…
www.youtube.com 中原中也さんの詩集、在りし日の歌より"北の海"を朗読しました。私はこの詩を両親へのやりきれない気持ちを綴ったのだと解釈しました。北の海とは長男としての厳しい教育のことであり、空を呪うのは文学に没頭することです。そのように読み…
www.youtube.com 中原中也さんの"骨"を朗読しました。私が初めてこの詩を読んだ時は、中也さんの激しい自嘲を感じて苦しくなりました。しかしそういった後ろ向きの詩ではないと気づいたのは最近のことです。 言葉のままに読み解くと、詩人は霊魂となって自分…
www.youtube.com 高村光太郎さんの"あどけない話"を朗読しました。智恵子抄の中でも特に印象深い詩です。絶対的な愛というのは時代を問わずに存在するものだと私は思っています。光太郎さんの悲しみや戸惑い、智恵子さんの天使のようなあどけなさも、その一…
萩原朔太郎さんの"竹"を紹介します。この詩は以前記事にした悲しい月夜と同じ詩集『月に吠える』に収められています。竹という真っ直ぐで強く神々しさすら感じる植物に対して、朔太郎さんは何を重ね描いたのでしょうか。青き炎の幻影とは一体どのようなもの…
www.youtube.com 中原中也さんの"朝の歌"を朗読しました。この作品は詩集山羊の歌に納められた詩の一編であり、たった十四行を書くのにこれほどの手数がかかるものなのかと自分自身でがっかりとされた様子が詩的履歴書に書かれていました。ただ、詩の方針立…
www.youtube.com 夭折の天才詩人、中原中也さんの"一つのメルヘン"を朗読しました。この詩を朗読する度に浮かんでくるのは宮沢賢治さんの銀河鉄道の夜でした。もし中也さんが宮沢さんの作品を一つのメルヘンと感じていたなら、この詩は"もう一つのメルヘン"…
www.youtube.com 中原中也さんの名詩"汚れつちまつた悲しみに……"を朗読しました。朗読の勉強を始めた頃から中也さんの詩を公に朗読してみたかったのですが、なかなか勇気が出ませんでした。大変恐れ多かったのです。私はこの詩に込められた想いを歳を重ねる…
www.youtube.com 宮沢賢治さんの"雨ニモマケズ"を朗読しました。原文のカタカナ表記だと読み難いので現代風にひらがなと漢字で載せています。この詩を朗読すると心が洗われるように透き通った気分になります。私はこの雨にも負けずを『いつも誰かを想い、い…
www.youtube.com 高村光太郎さんの詩集、智恵子抄より"レモン哀歌"を朗読しました。この作品は智恵子抄の中でも一番多くの方が読まれた詩だと思います(国語の教科書にも掲載されています)。 光太郎さんの妻である智恵子さんの最後の瞬間が描かれていますの…
島崎藤村さんの処女詩集、若菜集の代表作「初恋」の現代語訳です。
萩原朔太郎さんの処女詩集「月に吠える」を読み耽る夜半の秋です。その中でも特別心に沁みたのが悲しい月夜でした。透明な音のリズムに肉眼では捉えることのできない影、唄っている言葉はずしりと重く、心の脆弱な私に大真面目に語りかけてきます。月は希望…