をんなが附属品をだんだん棄てると
どうしてこんなにきれいになるのか。
年で洗はれたあなたのからだは
無辺際を飛ぶ天の金属。
見えも外聞もてんで歯のたたない
中身ばかりの清冽な生きものが
生きて動いてさつさつと意慾する。
をんながをんなを取りもどすのは
かうした世紀の修業によるのか。
あなたが黙つて立つてゐると
まことに神の造りしものだ。
時時内心おどろくほど
あなたはだんだんきれいになる。
高村光太郎さんの詩を朗読しました。智恵子抄より「あなたはだんだんきれいになる」です。それはぺたぺたと塗られたクリームではなく、値段の高い着物や装飾品でもなく、その姿が粗末であればあるほど、魅力的で愛らしく映ったのだという内側への気持ちが美しい詩です。
詩の中にある「さつさつと意慾する」の部分をどう読むのかで迷いました。それはもう知恵熱が出そうなくらいに悩みました。さつさつと読むのが正解なのか(颯颯でしょうか)、さっさっと読むのが正しいのか光太郎さんに直接聞いてみたいです。
もうすぐ十二月ですね。先日、美容室に行った時の話です。美容師さんとの会話の中で、来年の目標はあるのかと言われて、色々と思う所はあったのだけれど「今年の私より飛躍することです」と当たり障りのない、漠然とした答えを伝えてしまいました。
自身、今はとにかく基礎勉強の中にいます。いえ、今だけではなくこれからもずっとです。来年も、再来年も、那由他の先まで学び続けたいです。そして、今年の内に出来ることはまだ残っていますので、お団子を食べる暇はなさそうなのです。今年はそれで良いものとします。
最後まで読んでくれてありがとうございました。ご視聴いただければ幸いです。それではまた。
高村光太郎とは
高村光太郎は、日本の詩人・歌人・彫刻家・画家。本名は高村光太郎。父は彫刻家の高村光雲。日本を代表する彫刻家であり画家でもあったが、今日にあって『道程』『智恵子抄』などの詩集が著名で、教科書にも多く作品が掲載されており、日本文学史上、近現代を代表する詩人として位置づけられる。
出生地: 下谷区
生年月日: 1883年3月13日
死亡日: 1956年4月2日, 東京都 中野区
配偶者: 高村智恵子 (1914年 - 1938年)
両親: 高村光雲
学歴: 東京藝術大学、 ザ アート スチューデンツ リーグ オブ ニューヨーク
「高村光太郎 - ウィキペディア」より引用