高村光太郎さんの詩集、智恵子抄より「レモン哀歌」を朗読しました。この作品は智恵子抄の中でも一番多くの方が読まれた詩だと思います(国語の教科書にも掲載されていますよね)。
光太郎さんの妻である智恵子さんの最後の瞬間が書かれているので、悲しみや喪失だけが描かれている印象ですが、このレモン哀歌という詩には、美しい愛と刹那の奇跡が収められています。
智恵子さんの病で意思の疎通が難しくなっても、二人の愛はあの頃のまま、最後の一瞬まで変わることがありませんでした。私はこの詩を読み返す度に、真実の愛という清浄さに穏やかな気持ちになれます。そして、奇跡という不確かの一切を信じてやまないのです。
詩には、様々な力が宿っています。それは人を良い方向へ導くものが沢山ですが、捉え方によっては悪い方向へ誘われる場合もあります。考えすぎず、惑わされず、自分をしっかりと持つことが大切だと思います。誰かの言う正解に合わせず、自由にありのまま、感じたままに読み解いて、自分だけの本棚にそっとしまい込みましょう。詩の解釈に正解は存在しません。貴方らしく詩の世界を生き歩けば良いと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。レモン哀歌の朗読、ご視聴いただければ幸いです。それではまた。
高村光太郎とは
高村光太郎は、日本の詩人・歌人・彫刻家・画家。本名は高村光太郎。父は彫刻家の高村光雲。日本を代表する彫刻家であり画家でもあったが、今日にあって『道程』『智恵子抄』などの詩集が著名で、教科書にも多く作品が掲載されており、日本文学史上、近現代を代表する詩人として位置づけられる。
出生地: 下谷区
生年月日: 1883年3月13日
死亡日: 1956年4月2日, 東京都 中野区
配偶者: 高村智恵子 (1914年 - 1938年)
両親: 高村光雲
学歴: 東京藝術大学、 ザ アート スチューデンツ リーグ オブ ニューヨーク
「高村光太郎 - ウィキペディア」より引用