同い年の友達とツーリングに行きました。久方ぶりの遠出で緊張していたのですが、友達の顔を見るとなんだか安心して、笑顔の多い旅を満喫することができました。
私は彼のことを誰かに説明する時、毎回「仮面ライダーのような人」とお伝えしています。いえ、決して派手っ派手なオートバイに乗ってるわけではなく、ましてや変身やライダーキックができるわけでもありません。そうではなく、私にとってヒーローのような人という意味で説明しているのです。
彼はいつも私の前を走行してくれて、路面状況や交通情報などの危険や注意をインカムで知らせてくれます。「次のカーブは急だからスピード落として」とか「砂利っぽくなってるから気をつけて」など、お喋りに夢中になっていてもきちんと教えてくれます。その灯台のような背中を見ていると、安全という約束を一緒に守っていきたいと強く思います。
だから私は、彼と行くツーリングが大好きです。勿論、頼ってばかりではいけないと心の何処かでわかっているのですが、この形は生涯変わらない気がするのです。何故ならオートバイの特性上、公道では必ずどちらかが前で、どちらかが後ろを走るからです。私は三歩下がって師の影を踏まず、ではなく、友の灯台下を照らし続けようと決めているのです。いつもありがとう。この縁が少しでも長く続くように願うばかりです。